英国駆逐艦エスキモーは、各国の大型重武装駆逐艦に対応して建造されたトライバル級の一隻として、1936年8月に起工し、翌1937年9月に進水しました。
主砲の12cm砲が8門と従来の英国駆逐艦に比べ倍増され、火力は飛躍的に向上しましたが、対空火器の不足は否めず、結局大戦中に3番砲塔が高角砲に換装されています。
トライバル級は英国本国用には16隻、さらにカナダ・オーストラリア向けに計11隻が建造され、建造当初は大型過ぎるとの意見もありましたが、その後このトライバル級を上回るサイズの駆逐艦も現れるようになりました。英国海軍ではエスキモーを含め4隻のトライバル級が大戦を生き抜いています。似たような別写真こちら
(写真がクリックできるものは、クリックすると別画面で多少大きい写真が見れます)

 

 

 

 
 
 
 

〜MGにおいて今世紀中にもう一回「艦船ちゃん」特集をできるなんて思いもしませんでしたよ〜、と艦船特集の巻頭で言わしめたあの時代から、そして“あの大和”の載った1999年のMG艦船ちゃんいらっしゃい特集からはや10年(10月号だったからまだ数ヶ月足りないけど)、その中の英艦コラム(某蛇の目の花園にも載ってますが)の中で某○さく先生が出たら16隻買うと宣言してたトライバル級駆逐艦のキットが、10年弱の歳月を経て2008年年末に発売されました。
発売元はご指名?の通りピットロード。ただしwith_TRUMPETERの文字が。それゆえかどうかは分かりませんけれど、デカイ箱の割には中身はちっちゃいなあとか、ピットロードの出す日本艦だったら省略されないであろうボートダビットやデリックが省略されてたりとか、その他いくつか微妙な点もある気がするキットではありますが、ともあれこのキットが発売されたという事自体、艦船模型冬の時代が去って春〜夏の時代がここ数年で訪れていた事の証明のひとつなのかもしれません。
似たような構図の別写真こちら

 

 

 

 
 
 
 

斜め前から見た図。
キットの方は同じ英国製駆逐艦のキットであるタミヤ製のヴァンパイアに比べるとちょっとなー、という精度ではありますが、丁寧に組んで足りない部分を補ってやれば十分水準以上の出来にはなると思います。今回も原則素組みで組んでみました。個人的には砲塔の形やデティールにちょっと違和感を感じましたが、直せるだけの腕もないのでちょっとだけ削ったり、無い方がいいかものオーバースケールな工作をしてみました。他にはレーダーその他二カ所を手持ちの余ったエッチングを加工した部品で置き換えています。

 

 

 

 
 
 
 

斜め上から。
塗装は基本的にはキット指定通りに塗ってみました。最近のキットらしく、カラーのマーキングガイドがついてくるのですが、変にグラデがかけてあったり色合いが分かりにくい部分があったりとかなり悩ませてくれる内容で、未だにブラストスクリーン(2番3番砲塔の前の網状の部分)と主砲上面の塗装がこれで合っているか不明ですorz。
(追記:そいやピットのサイト見ればいいじゃんと思って(早く気付よ俺)更新作業の直後に見てみたら全然違うんですがorz・・・なんかもうね('A`)
あと調色も慣れてないだけに、最初手持ちのカラーで適当にやったらなんかイマイチで、軍艦色によく似た謎のグレーが大量に作成される始末。結局とりあえず指定通りにしてみようと言う事で、近所ではもう手に入らなくなったクレオスの300番台の塗料を電車に乗って買いにいく羽目になりました。

 

 

 

 
 
 
 

同じく斜め上から後方を。真後ろのみ上部の別写真こちら
そこまでして調色して塗った結果なんですが・・・ホントにこれで合ってるのか??というのが最初の感想でした。甲板の色はWW2米軍みたいだし、明るいグレーはサーフェーサーのグレイの様。マーキングガイドは印刷だから多少違うという事は分かっていても、微妙に違って見えるとどうにも腑に落ちないんですよねえ。
缶スプレーだったら適当なイメージの色を試して、その中から一番近い奴で塗ってたと思うので、こういう悩みは存在しなかったのですけど、どちらがいいのやら・・・。

 

 

 

 
 
 
 

艦前部右舷側を横より。
今回も脱缶スプレーの一環で、塗料系は殆どエアブラシか筆塗りで済ませました。少しは慣れてきたものの、まだまだですね。塗装の方に気を取られて、ボートダビットの省略も完成してからはて?と気がつく始末なので、今後は適時適当に塗装用缶スプレーも使っていきそうな気がします。

 

 

 

 
 
 
 

艦尾から。
北海の冬がもし写真のような暗い空と海の色なら、この迷彩は十分効果的なんじゃないかなと思います。実際に見た事無いけど。
冒頭にも書きましたが、オリンピックイヤー毎に艦船特集みたいな時代から10年余、誰がここ数年の艦船系製品ラッシュを想像できただろうかと思いつつも、これから先もそうである保証はどこにもないというか、むしろ製品いっぱい出てもじっくり作ってる時間が無いよというのも事実でしたし、緩やかに適正なペースに戻っていくのがむしろ望ましいかもしれませんね、色々と。
・・・という訳で、なんとか一隻組んでみたのですが、このサイズだからなんとか完成までもってこれたものの、年末〜今年にかけて組み始めたのは他に2隻あるのですけど、どちらも迷いが生じて中断中で、またもや未完成病になりつつあるようです・・・。

 

 

 

| TOP |  WEB SITE TOP |