一等輸送艦は最前線への強行高速輸送を目的とした高速輸送艦で、ゆるく水面へ傾斜した艦尾甲板から、運貨艇などを航走しながら発進させられるのが特徴でした。昭和18年4月より計画がスタートし、終戦までに21隻が建造されて、各種補給作戦の他甲標的や回天などの輸送にも使われました。
(写真をクリックできるものは、クリックすると別画面で多少大きい写真が見れます)

 

 

 

 
 
 
 

タミヤの一等輸送艦です。二等輸送艦と二隻一組のキットで、WLシリーズにしては珍しくバラストが入っていないキットでもあります。
私がリアル小坊だった頃、日本の輸送艦(輸送船)のプラモというとキットはこれしか思い浮かばなかったので、そのまま旧軍の輸送船もこんなのとか思い込んでいたものですが、実際はそんなわけはなく、ガキだけに輸送艦と輸送船の違いがついていないだけの事でした(^^;。思い込みとは恐ろしいものです(笑
でも旧海軍の手頃な輸送船のキットって、プラモで出てましたっけね・・・?

 

 

 

 
 
 
 

横やや斜めから。違う角度の別写真こちら
こんな風に車両を運んだのかどうかは分かりませんが、箱絵では大発に車両を乗せて海岸に向かってますね。例によってこちらも素組みだけのはずでしたが、二等輸送艦でできなかった窓枠の加工を(こちらもイメージに合うのはイマイチ無かったのですが)手持ちパーツ内でそれなりに行い、他にマストの自作など少し追加工作しました。

 

 

 

 
 
 
 

艦の前方から。
ファインモールドの25mm機銃パーツ、こちらのキットにも使用してみましたが、艦橋前の連装機銃など以前のパーツでは明らかにでかすぎる感じだったのが、だいぶらしいサイズになっていると思います。さらにこちらのキットはフジミ金剛の新しいキットが間に合ったので、それの余る予定の八九式12.7センチ高角砲パーツを使用してみました。・・・でもこれって厳密には型が違うんだっけ??
それはともあれ、こちらも砲の本体の部分のモールドが細かく施されていて、従来の共通パーツに比べ形状も良好に思えます。大きさとかはどうなんだろう?

 

 

 

 
 
 
 

斜め上から。
輸送が任務の船ですが、高速を求められただけに駆逐艦のような細い船体です。一等輸送艦のような高速輸送を任務とする船は他の海軍にもあったりするのですが、物量の豊富な米軍が旧式駆逐艦の改造で済ましていたりしているのは、皮肉というか余り物の駆逐艦からして物量の差というか。

 

 

 

 
 
 
 

甲標的輸送の図。違う角度の別写真こちら
さらに大発のみ搭載状態の図の写真こちら。もっとも大発の塗装に関してはかなり適当ですし、大発搭載時は大発の上に機銃をつけたそうなので、後甲板にある取り外し式の単装機銃は積み荷のある状態だと無かったかもですね。

 

 

 

 
 
 
 

艦横から後ろより。違う角度の別写真こちら。艦尾に続く緩やかな曲線がこの艦らしいのですけど、普通に作ると大抵喫水線から艦尾が反って浮き上がってしまうので困りものです。
比較的出来の良いキットかなという印象があったのですが、ごく数枚しかない手持ち写真の資料と比べるだけでも、ちょこちょこ追加工作が必要だったりして、再現度を上げようとすると意外と大変かもしれません。でもweb上で結構作り込んだ作品が複数ありましたし(最初にそれ見てたら組まなかったかも(苦笑))手軽なキットだけに作っているうちにやる気にさせるキットなのかもしれません。

 

 

 

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